Caravaggio

1571年-1610年

聖書の物語をいかに現実的、迫真的に描写できるか。ルネッサンス期の画家たちが取り組んできたこの課題を完成させたのがカラヴァッジョです。彼の代表作は、サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会のマタイ三部作、キリストの埋葬、聖ペテロの磔刑などがあり、光と影を巧みに使い迫真に迫る彼の絵画は、バロック芸術の形成に大きな影響を与えました。

​Rome

聖マタイの召命(左)(1600年)

聖マタイと天使(中央)(1602年)

聖マタイの殉教(右)(1600年)

​所蔵:サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会

カンヴァスに油絵で描かれたカラヴァッジョの公的デビュー作。リアリズムと光と影が強調された、ドラマティックかつ斬新なこの宗教画により、カラヴァッジョの名はローマ中に知れ渡ったといわれます。

​特に左壁の「聖マタイの召命」は緊迫感に満ちた傑作中の傑作。

聖ペテロの磔刑(左)(1601年)

聖パウロの回心(右)(1601年)

​所蔵:サンタ・マリア・デル・ポポロ教会

​短縮法と突出効果が効果的に取り入れられた傑作。特に「聖パウロの回心」では、目を閉じたパウロ一人の脳内で起こっている奇跡を描いた画期的な表現になっています。

​ロレートの聖母(1603~06年)

​所蔵:サンタゴスティーノ教会 

​貧しい巡礼者の目の前に顕現した聖母子が神秘的な姿で描かれ、卓越したリアリズムと光と影がもたらすドラマティックな表現に引き込まれます。

​キリストの埋葬(1602~04年)

​所蔵:ヴァティカン美術館 

卓抜な人物構成でカラヴァッジョの作品の中でも特に賞賛され、ルーベンスをはじめ錚々たる画家たちが模写をしています。元々は祭壇の上に飾られ、聖堂内で見た者に対して、祭壇にキリストが安置されるような錯覚を感じさせたのではと思われます。

​洗礼者ヨハネ(左)

聖アンナと聖母子(右)

執筆する聖ヒエロニムス(下)

​所蔵:ボルケーゼ美術館 

「洗礼者ヨハネ」は画家が最後まで持っていた遺品の一つ。

「聖アンナと聖母子」は聖母の胸元の開いた衣装などが相応しくないとして受け取りを拒絶された作品。

​「執筆する聖ヒエロニムス」は、ボルケーゼ卿に贈呈された作品で、髑髏と聖人の頭、白と赤の布の対比が生と死を感じさせます。

Napoli

​慈悲の七つの行い(1607年頃)

​所蔵:ピオ・モンテ・デッラ・ミゼリコルディア聖堂 

Milano

​エマオの晩餐(1606年)

​所蔵:ブレラ美術館

​※お勧め書籍

カラヴァッジョ巡礼

著者:宮下 規久朗

出版社: 新潮社 (2010/1/1)

カラヴァッジョ研究の第一人者が、美しいカラー写真と共にカラヴァッジョの作品と生涯について解説した書籍です。旅行前に読むと、カラヴァッジョの作品を一層楽しめること請け合いです。

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イタリアの中でもヴェネツィアが大好きです。イタリアには素晴らしいものが沢山ありますが、特にルネッサンス美術と美しい建物と食事に興味があり、ローマには4回、フィレンツェには8回、そしてヴェネツィアには10回訪問しています。

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