Preparation for trip

① 旅行のテーマとイタリア旅行の日程を考えよう
個人旅行ではツアー日程に縛られず、自分の好きな所に行けるのが魅力です。まずは自分なりに旅行のテーマと日程を考えてみましょう。
以下は筆者がイタリアに7泊9日で旅行した時のテーマと日程表です。
■旅行のテーマ
・ルネサンス美術を堪能する
・美味しいイタリアンフードを満喫する
■日程
1日目(土):日本発→ローマ着(夜)
2日目(日):ローマ観光
3日目(月):ローマ観光
4日目(火):(早朝)ローマ発→フィレンツェ着、フィレンツェ→シエナ(午後日帰り)
5日目(水):フィレンツェ観光
6日目(木):(早朝)フィレンツェ発→ヴェネツィア着、ヴェネツィア観光(午後)
7日目(金):ヴェネツィア観光
8日目(土):ヴェネツィア発→
9日目(日):日本着
日程を作るにあたり考えたのは以下の点です。
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フィレンツェの主要美術館は月曜休みのため、訪問は月曜日を外す
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ヴェネツィアのレストランはリアルト市場の休みに合わせて日曜を休みにする所があるため、訪問は日曜日を外す
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見どころが多く散在しているローマ観光には丸2日ほしい
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エリアが狭いが美術館が多数あるフィレンツェ観光には1日ほしい
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中世の町並みを色濃く残すシエナに日帰り観光に行きたい
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ヴェネツィア観光には2日ほしい
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最後はやっぱり風光明媚な水上都市ヴェネツィアから旅立ちたい
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都市間の移動は日中が観光に有効活用でき、荷物を取りにホテルに戻る必要もない早朝にする
②飛行機と都市間の移動、ホテルについて調べよう
大まかな日程を決めたら、次に飛行機について調べます。
リーズナブルな価格で当日着の飛行機は通常、現地に夜着く乗り継ぎ便です。
JTBなどのサイトでフライトの目星を付けたら、次は宿泊エリアと空港からホテルまでの移動について検討しましょう。ホテルは「トリップアドバイザー」や「Booking.com」での検索が便利です。現地に夜遅く着く場合、フライトで疲れた体で重い荷物を持って移動するのは大変なので、ホテルはテルミニ駅から徒歩すぐの場所がよいでしょう。
都市間の移動は列車が基本なので、トレニタリアのサイトから調べましょう。フィレンツェからシエナへの移動についてはバスが便利なのでバスの時刻表を調べます。ヴェネツィアから空港への移動については、シャトルバスと水上バスのどちらかとなるので運営会社のサイトから時刻表を調べておきます。
最後に自宅から空港への移動も調べておきましょう。
筆者の場合、下記を選択しました。
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空港へは京成スカイライナーを利用
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エアラインはアエロフロートの利用し、当日21時半頃にローマ空港に到着
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空港からは列車よりもリーズナブルなシャトルバスを利用して真夜中にテルミニ駅に到着
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シャトルバスの停留所で観光にも便利なテルミニ駅周辺に宿を取る
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ローマからフィレンツエの移動はトレニタリアの高速列車で午前6時半頃発、午前8時頃着
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駅から近く観光にも便利なサンタ・マリア・ノヴェッラ駅周辺に宿を取る
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フィレンツェからシエナへの移動はバスを利用し午前9時頃発、午前10時半頃着
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シエナから午後2時頃発のバスに乗りフィレンツェに午後3時半頃着
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フィレンツェからヴェネツィアの移動はトレニタリアの高速列車で午前8時半頃発、午前10時半頃着
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サンタルチア駅から宿まではACTV社の水上バスを利用
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観光に便利なサンマルコ地区に宿を取る
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ヴェネツィアから空港までの移動はアリラグーナ社の水上バスを利用
③行きたい場所について情報を収集し、一日の予定を決めよう
移動にかかる時間が判明したら、次に行きたい訪問先リストを作り、詳しい情報や営業時間を調べて日程に組み込んでいきます。教会はお昼時に訪れることができなかったりするので注意しましょう。情報記事に記載の営業時間は実際と異なる場合もあるので、該当施設の公式サイトで確認するのが一番確実です。「るるぶ」などの一般向けガイドブックよりも、各芸術家や一つの都市に焦点を当てた書籍や、インターネットの旅行ブログなどで知識を深めてから行くと、現地でさらに楽しめます。
■一日の予定例
ぎっしり詰め込んでいますが、必ず行きたいところと、できれば行きたいところを分けておき、当日の状況や疲れ具合によって柔軟に変更できるようにします。
2日目(日)
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会→ボルケーゼ公園→ボルケーゼ美術館→スペイン広場→トレヴィの泉→サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会→パンテオン→サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会→サンゴスティーノ教会→ナヴォーナ広場→カピトリーノ美術館
3日目(月)
ヴァティカン美術館→サン・ピエトロ大聖堂→サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会→サン・ピエトロ・イン・ヴィンゴリ教会→コロッセオ→フォロ・ロマーノ
4日目(火)
シエナ:カンポ広場→マンジャの塔→ププリエ宮殿→大聖堂→付属美術館
フィレンツェ:サンタ・マリア・ノヴェッラ教会→パラティーナ美術館→ミケランジェロ広場
5日目(水)
アカデミア美術館→サンマルコ美術館→メディッチ家礼拝堂→ドゥオーモ付属美術館→ウフィツィ美術館→パルジェッロ国立博物館→ブランカッチ礼拝堂→ジョットの鐘楼
6日目(木)
リアルト橋→サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂→サンロッコ大同信会→アカデミア美術館→サンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会→サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会
7日目(金)
サンマルコ広場→島めぐりツアー→サン・ザッカリーア教会→サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会→サン・サルヴァドール教会
④レストランを探そう
イタリアに来たら、美味しいイタリアンフードは見逃せません。「トリップアドバイザー」のサイトには世界から口コミが集まっていますので、ここのランキングで評価の高い店を調べましょう。またローマでピザを食べたければ、「ローマ ピザ、おすすめ」でネット検索してみましょう。食に特化した良質な観光本もでており、こちらも参考にするのもお勧めです。地球の歩き方GEM STONEシリーズの「ヴェネツィア カフェ&バーカロでめぐる、14の迷宮路地散歩」や「フィレンツェ美食散歩 おいしいもの探しの四季の旅」、「ローマ美食散歩 永遠の都を食べ歩く」は各都市のレストランを詳しく紹介していて、筆者にはとても参考になりました。
⑤予約をしよう
日程表が出来上がったら、まずは旅行の骨格で予算の大半を占める飛行機とホテルを予約しましょう。その後、都市間の交通手段や人気の美術館、レストランの予約も行いましょう。
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フライトの予約:本サイトの「イタリアへのフライト」が参考になります。
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ホテルの予約:まずはいくつかの予約サイトの比較ができる「トリップアドバイザー」で価格を調べ、余裕があればJTBやHISのサイトとも比較しリーズナブルなホテルを予約します。
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列車の予約:本サイトの「都市間の移動」が参考になります。
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美術館の予約:本サイトの各都市の「Sightseeing」を参考に、人気の美術館は公式サイトから予約をとりましょう。
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予約推奨の美術館、観光場所
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ローマ:ボルケーゼ美術館(事前予約必須)、ヴァチカン美術館、コロッセオ
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フィレンツェ:ウフィッツィ美術館、アカデミア美術館
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ヴェネツィア:サン・マルコ大聖堂(オンシーズンのみ)
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レストランの予約:大概のお店は予約をせずとも早い時間に行けば入れるため、実際にお店を見てから決めたほうが良い店に当たる率が高いと感じますが、ハイシーズンでここだけは絶対行きたい!という人気のレストランの場合、公式サイトの「Contact」などからメールを送り予約します。名前、日時、人数を伝えれば大丈夫です。お店のサイトから予約できない場合、昭文社が運営する「グルヤク」からの予約がおすすめです。
⑥出発に向けての準備
旅行の手配が完了し、出発が近づいてきたら、日程表やEチケットの印刷、ユーロへの両替、海外旅行保険への加入、荷物の準備をしましょう。Googleマップのストリートビューを使って、目的地までの行き方や外観を調べておくのも大変役に立ちます。
■チケットや情報の印刷
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日程表
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航空券のEチケット
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ホテルバウチャー
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列車のEチケット
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美術館の予約確認メール
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駅からホテルまでの道順
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(水上)バスの路線や時刻表
■ユーロへの両替
空港にあるトラベレックスでの両替が便利ですが、両替レートはあまりいいとはいえません。時間に余裕があれば出発ロビーの銀行両替店のレートを見て一番お得なところで両替しましょう。両替金額については、全て現金の場合、滞在1日で1万円を目安に両替すると困らないと思いますが、残ったユーロを日本円に再両替するとかなり損をしますので、クレジットカード利用を前提に現金は少なめでいいかもしれません。ただヴェネツィアでは少額の場合、現金支払いを求められることが少なからずあるので留意しましょう。
また現地では50ユーロはあまり歓迎されないので、20ユーロと10ユーロ、5ユーロで受け取ると便利です。
■海外旅行保険
クレジットカードの中には一定の条件で旅行保険が付くカードがあります。筆者の場合、楽天カードを所持しており、旅行での交通チケットを買うと無料で旅行保険が適用されるため、そちらを利用しています。海外旅行保険はインターネットで加入できるので、必要な保険の範囲での契約をおすすめします。
■荷物の準備
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スーツケース
筆者の場合、現地到着時にスムーズに空港から出れるよう、機内持ち込みサイズのスーツケースを愛用しています。 -
ナイロン製の大型ボストンバッグ
現地で買ったお土産を入れるために、チープなナイロン製の大型ボストンバックを用意し、スーツケースの中に畳んで持っていきます。帰りの便ではスーツケースを預け、このボストンバッグを手荷物として持ち込みます。 -
ナイロン製ショルダーバック
筆者が現地での観光時に使うショルダーバックは、スーツケースの持ち手に通せるものを利用しています。ミラーレスデジタル一眼を入れるために、インバック用のナイロンケースを入れています。 -
ミラーレス一眼カメラ
筆者はイタリアの美しい光景を景色に撮るために、オリンパスのミラーレス一眼カメラを持参しています。観光の際には荷物の重さを軽くすることが大切ですが、スマホカメラでは描写力に限界があるため、一眼カメラの中でも重量が軽いミラーレス一眼を選択しています。レンズは12-40 mmF2.8と、名玉と評判の高い75mmF1.8を持っていきますが、遠景を撮るのでなければ、標準ズームレンズのみで大丈夫でしょう。 -
ガイドブック
重たいガイドブックを観光に持ち歩くのは大変です。必要ページをコピーしておくと便利です。 -
着替え
現地で洗濯することを前提に、下着や靴下の替えは3つ持っておくと安心です。 -
薄手のパーカー
飛行機の中は結構冷えます。夏、冬に関わらず薄手のパーカーを機内に持ち込んでおくと安心です。 -
医薬品
何はともあれ正露丸は持っていくと安心です。 -
蚊対策
初夏から夏のフィレンツェやヴェネツィアには蚊が出ることがあるので、ワンプッシュ式の蚊取りスプレーを持っていくと安心です。 -
液体の機内持ち込み
100ml(g)以下の容器に入った液体物を、容量1リットル以下のジッパー式の透明プラスチック製袋に入れます。透明プラスチック製袋のサイズの目安は、縦20㎝以下×横20㎝以下で、マチ付きの物は容量が1リットルを超えてしまいますので、使用はできません。透明プラスチック製袋の持ち込みは1人につき1つのみ。 -
無印良品グッズ
無印良品のグッズは旅行に便利なものが多くあります。おすすめは、「軽量コンパクト折りたたみ傘」(とても軽い!)と洗面用具をまとめて収納できる「吊して使える洗面用具ケース」、航空券が折り曲げずにそのまま入る「ポリエステルパスポートケース・薄型」、スマホ充電グッズが収納できる「ポリエステル吊るせるケース小物ポケット」、アンダーウェアや靴下の収納に便利な「パラグライダークロスたためる仕分けケース・ダブルタイプ・S」です。